湿気で髪が広がるのはなぜ?

〜ダメージ毛と湿気の関係を美容師目線で解説〜
朝、しっかりヘアアイロンでセットしたはずなのに、外に出たら髪がボサボサ……。
梅雨や夏の高湿度の時期、特にカラーやブリーチをした髪の毛は、湿気に弱く広がりやすくなります。
今回は、美容室でお客様によく聞かれるこの「なぜ湿気で髪が広がるのか?」という疑問について、美容師の目線からわかりやすく解説します。
✅ 1. 傷んだ髪は「水分を吸いやすい」構造に変化している
健康な髪の表面は「キューティクル」と呼ばれるうろこ状の層で守られていて、水分や外部刺激から髪の内部を守っています。
しかし、ブリーチやカラー、熱処理などでダメージを受けた髪は、このキューティクルがはがれたり、めくれたりしてしまい、水分を通しやすい状態になります。
湿気が多い日に外に出ると、空気中の水分がこの隙間から髪の内部に入り込み、髪が膨張して広がってしまうのです。
✅ 2. 髪の中のタンパク質が湿気に反応して「うねり」が出る
髪の内部には、「コルテックス」と呼ばれるタンパク質の繊維があります。これが髪の形や弾力、くせ毛の出やすさを左右しています。
このコルテックスの中には「水素結合」と呼ばれる構造があり、アイロンでまっすぐに伸ばしたときなどは、この結合によって形が固定されています。
でも、湿気の多い環境ではこの水素結合が水分と反応して切れてしまい、元のうねった状態に戻ろうとするのです。
特にダメージ毛では、結合が不安定になっているため、湿気の影響を強く受けやすくなります。
✅ 3. 静電気と摩擦で、フワフワとした広がりも発生
ダメージ毛は乾燥しやすく、静電気がたまりやすい状態になっています。湿気が加わると髪同士が反発して、毛先が浮いたりフリズ(もつれ・浮き毛)が目立ちやすくなります。
また、髪の水分バランスが整っていないと、部分的にうねりが出て、まとまりのない印象になってしまうのも原因の一つです。
✅ 湿気に負けないためのケア方法
髪が湿気に負けて広がってしまうのは、髪の水分保持力や内部構造の乱れが原因です。対策として、以下のような方法があります。
- ダメージ補修系のアミノ酸トリートメントを使う
- 熱やカラーの後はキューティクル保護成分を含むケアを行う
- オイルやミルクタイプの湿気バリア成分入りのスタイリング剤を活用する
- 定期的に美容室での集中補修ケアを取り入れる
✅ まとめ:髪が湿気で広がるのは「ダメージ」と「水分バランス」が鍵
湿気で広がる髪に悩まされている方の多くは、髪がダメージを受けて水分をコントロールできない状態になっています。
髪質に合った適切なケアをすることで、湿気にも負けない扱いやすい髪質に近づけることができます。お困りの方は、ぜひ一度サロンでご相談ください。
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